写真の仕上がり補正について

 
 
 ▼当店の仕上がり補正
 ▼機械焼きと手焼き
 ▼自動補正と自動補正無し
 ▼日付の2重プリント
 ▼自動補正(FUJIFILMイメージインテリジェンス)とは
 ▼自動補正を参照しているEXIFとは
 ▼パソコン、テレビで綺麗に見えたのにプリントでは?
 ▼お店で使う印画紙の種類で色や仕上がりが違う?
 

 
 
当店の仕上がり補正

当店では明るさや色補正など、全て手作業にて行っております。
この度、機械焼きを実施して見ました。


デジカメプリントに限らず、フイルムプリント、またフィルムスキャン、データ出力などなど。
当店で行います作業につきましては、全て機械任せではなく1枚1枚手作業にて行っております。


◎当店の判断基準
人物が写っている場合・・・人物中心
お花・風景など・・・気持ち濃い目に
暗い画像・・・ノイズ(ブツブツ)があまり目立たない程度に明るく
明るくなり過ぎている画像・・・色沈みが出ない程度に濃く

◎色かぶりが激しい画像や、真っ暗な画像について
黄色くなっているものや青くなっているもの、真っ暗なものなど。
出来るだけ、バランスを取るようにしておりますが、あまり激しいものについては
バランスが取れない場合もあります。
そういった場合は、出来る範囲でバランスを取るようにしております。
あらかじめ、ご了承ください。
 
 機械焼きと手焼き

◎機械焼き
機械焼きとは全て機械任せ、仕上がり補正の手作業はなく誤注文や日付の状態を確認しません。
補正状態はカメラでCR指定、又はソフト(アプリ)で画像修正した画像以外は勝手に自動補正が掛かります。
大手チェーン店によっては、ほぼ機械焼き同等仕上げで、誤注文など簡単なチェックのみで実施し、明るさ色の補正は実施していない所が多く見うけられます。

◎手焼き
通常自動補正ONの状態で画像1枚1枚モニターで確認し、濃度(明るさ)色補正を掛けプリント全体に統一を持たせます。
画像の状態によってシーン補正したり自動補正を切ります。
同時に、誤注文、出来る限り日付の2重プリントや日付の上下チェックをします。

◎機械焼きかを見分けるには
・裏印字が無い店
・プリント全体が暗いと話をすると、当店はオリジナルを尊重したプリントを実施しております。とよく分からない返答が返ってくる店
・当店はストレート出しプリントの店ですと返答される。
通常自動補正が掛かってしまうのでストレート出し(オリジナル補正無し)にするのには、1枚1枚無補正に手間の掛かる変更が必要です。
つまり機械焼きの事をストレート出しと呼んでいる。
・プリント全数、裏補正印字、CMY補正・濃度補正がNNNNになっている店

自動補正と自動補正無し

数百枚のプリントを短時間で補正できるのは、自動補正があるからです。
自動補正機能は、濃度(明るさ)色補正が効率良く機能し
一部ネットの書き込みで自動補正無しが美化されておりますが、自動補正は非常に 有効な機能です。
しかし万能ではありません。プラス人間の目で確認補正が必要です。

人物写真を得意とし高額な編集ソフトを使うより1回で綺麗に補正出来ます。
苦手なのは、風景や心情写真です。

暗い画像を明るくするのは得意ですが、すでにハイキー調(全体に明るい)写真を綺麗に補正する事や、ローキー調(暗い部分が多い)画像を階調豊にプリントする事も苦手です。

自動補正は画像データのExif情報を参照し自動補正の入り切りを自動的に決定します。
ソフト(アプリ)で画像修正した物は、画像情報のExifが変更され、基本的に自動補正が掛けないのですが、保存時の条件により自動補正が掛かってしまう場合がよくあります。

自動補正を切る必要がある例として、結婚式の撮影業者がDVDに保存前ソフト(アプリ)でハイキー調に綺麗に補正してくれたのに、その画像に自動補正を掛けると疑似色が入った真っ白に飛んだプリントになってしまいます。

◎自動補正無しストレート焼きで注文プリントすると、FUJIFILM機器を導入している、全国どこの店でも同じ仕上がり期待できます。
※必ず注文時、口頭で自動補正無しプリントお願いします。と確認し、メモ書きで、無修正・無補正(ストレート出し)プリント時自動補正を強制的にOFF(無し)でお願いします。と書き手渡す。

機械焼きの事をストレート出しと知識の無い店があり、大手チェーン店でも話がチグハグな場合、注文はやめた方が賢明です。

◎家庭用インクジェットプリンターは無補正?
最近のインクジェットプリンターが綺麗にプリント出来るのは自動補正技術が高度になった為です。
単純に考え、普通紙、安いインクジェット紙、写真用紙と切替使用出来る機能は自動補正の切替ともいえます。
逆に無補正を正確にプリントするのは高度な知識と高級インクジェットプリンターが必要です。しかしインクを交換する度、微妙に変化し安定しません。
これは、プリントした状態を読み取り、これをフィードバックし補正する(キャリブレーション)機能が無い為です。
 
日付の2重プリント

撮影日をプリントしたいが、家庭用インクジェットプリンターでプリントする際、プリンターに日付プリント機能が無いので、初めから画像に日付を写し込み状態するが趣旨です。

最近のインクジェットプリンターや、お店プリントでは画像ファイルのEXIFから日付情報を取り出し簡単に日付プリント出来ますのでカメラの日付写し込み機能は無しで問題ありません。

カメラの日付写し込み機能有りにした時の問題として
・カメラの日時が合ってない(充電池を長時間抜き時計が止まり、合わせずにスタートしていたが気がつかなかった)
・大きいくプリントしたら日付が異常に大きくなった。
・余分な部分をカット(トリミング)したいが日付が欠け醜い状態になる
・非常に良く撮れたのでコンテストに応募したい(日付に重要な意味が無ければ日付の入った物は審査の対象外になります)

2Lサイズプリントで日付2重プリントした例です。
上がカメラで日付写し込み部分、下が店の店頭受付機で日付指定しプリントされた部分です。

日付プリントの写し込みや方向状態は確認し難く、お客様も写し込みの自覚が無く、数百コマ中数コマだけ、日付の色や大きさもバラバラで見つけられない場合もありますので、出来る限りとさせて頂いております。
● 自動補正(FUJIFILMイメージインテリジェンス)とは

知識やノウハウとして蓄積してきました。現在のデジタルイメージングの時代では、入力の画像信号と出力の理想との組み合わせを大量に蓄積し、統計学とコンピュータ技術を駆使して解析することで、最適な画像処理の方法

詳しくはFUJIFILMのホームページで

 
自動補正を参照しているEXIFとは

Exchangeable image file format
(エクスチェンジャブル・イメージ・ファイル・フォーマット)は
富士フイルムが開発し、当時の日本電子工業振興協会 (JEIDA)で規格化された、写真用のメタデータを含む画像ファイルフォーマット。デジタルカメラの保存に使われる。略称はExif(「イグジフ」もしくは「エグジフ」)。
カメラの機種や撮影時の条件情報を画像に埋め込んでいて、ビューワやフォトレタッチソフトなどで応用することができる。
Exif2.2ではExif Printという規格を組み込んでおり、撮影時の条件情報を元に自動的に最適化を行って、的確な状態でプリント出力を可能にしている。
対応画像形はJPEG、TIFF、JPEG_XR( title="JPEG XR(HD Photo)

下記がExif の主な情報ですが、全ての情報が埋め込んでいるとは限らず
他の情報が埋め込まれている場合もあります。

・撮影日時
・ソフト(アプリ)で編集した更新日時
・撮影機器のメーカー名(製造・販売元)
・撮影機器のモデル名(カメラ付き携帯電話、スマートフォンの機種名など
・撮影機器のメーカー独自情報
・画像編集したソフト(アプリ)名
・ソフト(アプリ)で画像編集時に独自情報を追加
・画像全体の解像度
・水平・垂直方向の単位あたり解像度
・撮影方向
・シャッタースピード
・絞り(F値)
・ISO感度
・測光モード
・フラッシュの有無
・露光補正ステップ値
・焦点距離
・色空間(カラースペース)
・GPS情報 - GPS付きカメラの場合、緯度、経度、標高など
・サムネイル(160×120画素)
パソコン、テレビで綺麗に見えたのにプリントでは

パソコンやテレビ見た時は綺麗に見えたのに、プリントしてみると黒ずんだ、冴えないプリントになった。
それはパソコンやテレビは1番綺麗に見える状態で工場出荷している為です。

パソコンの液晶モニターとプリントとの差を少なくするには液晶モニターの調整が必要になります。
調整方法は”日本カラーラボ協会”のホームページを参考にして下さい。
指定サンプル用無補正プリントは当店でも出来ます。

指定サンプル用無補正プリント

それと、媒体の違いによるもので、パソコンやテレビは発光させて見せる、プリントは蛍光灯などの光を当て、反射光で見る違いです。
又、人間の目は反射光の方が、明るさ色の小さな変化に対しシビアに判別できます。

つまり、紙にプリントするのにはシビアな画像補正が必要になります。
 
お店で使う印画紙の種類で色や仕上がりが違う

結論から申し上げると、違いは判りません

印画紙の表面種類に光沢(グロッシー)・絹目(ラスター)があります。最近フォトブック用で微粒面も流通しております。これらは紙仕様が違う為、プリント仕上がりの微妙な差は見て判ります。
当店の通常プリントは光沢(グロッシー)のみとさせて頂いております。

写真店が使用している日本国内で流通している銀塩印画紙は
富士フイルム、コッダック、DNP(旧コニカ)、三菱の系列で裏にメーカー名の印刷が無い物もありますが、ほぼ、いずれかのメーカーが製造した物です。

但し、プリンターで使用する処理剤の違いにより印画紙にデジタル用とアナログ用があり使用出来る印画紙に制限があります。例えばFUJIFILM処理剤の場合
CP-48系→アナログ、デジタル兼用→処理温度38度→処理スピード通常
CP-49系→デジタル専用→処理温度45度→処理スピード高速
今現在、FUJIFILM系で営業している写真店の多くが、当店を含めCP-48系を使用しています。
又、FUJIFILM系の機器で印画紙が厚いコダックのロイヤル等は正常に印画紙を機械が通せずプリント出来ないと、されております。

何故、系列を間違わなければ、どの様な印画紙を使っても同じ仕上がりになるか
それは、全ての使用印画紙にキャリブレーションを取っているからです。
下のサンプル画像のプリントを濃度計を通しキャリブレーション掛けます。
見て判る様に白から真っ黒間のグレーゾーン9階調が規定値になる様、自動的に調整します。

これを、ペーパーの条件出しとし、毎朝起動時と各印画紙個別に管理します。
各印画紙の個別管理は新たに印画紙交換した時と前回条件出しから10日経過したら機械から条件出しの時期が来ましたとメッセージされます。
時々キャリブレーションが外れる事がありますが、目で見て何故外れたか差が判別出来ません

家庭用インクジェットプリンターが電源を入れ直す度、インクを交換する度に色が微妙に変化するのは、今どの状態で各インクが出ているかをフィードバックする管理機能が無いからです。

以上の事から印画紙の違いを越え安定した仕上がり出来ます。
よく、この印画紙を使用しているので高品位で綺麗な仕上がりになると宣伝がありますが、どちらの印画紙か判らない微妙な違いが出るだけです。
7年前に印画紙の違いを見る為、サンプルプリント作成しました。
当店カウンターでお見せ出来ます。経時変化を含め参考になります。

綺麗なプリントの仕上がりは、プリント時いかに適切な補正を掛けるかで決まり、機械焼きしたプリントと並べ比較すると大きく差が出ます。

※但しこれは今まで当店が扱って来たペーパーであって、コダック系列ペーパーは中国生産な為、テストを含め扱った事がありません。
今後、どの様なペーパーが流通か分かりませんので、絶対とはいえません。

act phot shop アクトフォトショップ frontier
デジタル&銀塩プリントの店
愛知県一宮市宮西通8-25-1
AM10:00~PM7:00 TEL:0586-23-3368
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